二次電池の課題

 リチウムイオン二次電池は、開発から20年余りで性能や安全性の改善が進み、携帯型端末や電気自動車など機器の体積や重量をなるべく小さくしなければならない用途を中心に普及が加速しています。

 このような中、リチウムイオン二次電池には大きな課題が残されています。

 その課題とは原材料が高コストであることで、この問題は、電解液に用いられるLi(リチウム)や正極に用いられるCo(コバルト)などのレアメタルの資源価格がリチウムイオン二次電池などの普及による需要増加で高騰していることで、ますます深刻化しています。

 この課題に対して、正極にCoではなくNi(ニッケル)やMn(マンガン)、Fe(鉄)などを用いる研究が進められていますが、実用化に向けては充電状態における構造の不安定化などの問題が残っています。

 また、電解液については、地殻中の割合が0.002%しかなく埋蔵地域が南アメリカに偏在しているLiではなく、地殻中に2-3%も存在しほぼ無尽蔵の資源量を有するNa(ナトリウム)に置き換えるナトリウムイオン二次電池の研究が進んでいますが、こちらもまだ安全性についての問題が残っている状況です。

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