鉛蓄電池の極板

 現在流通している鉛蓄電池に採用されている極板の構造には、「ペースト式極板」「クラッド式極板」の2種類があり、それぞれ以下のような特徴を有しています。

ペースト式極板

 格子体(グリッド)と呼ばれる鉛合金製の骨組みに、ペースト状にした活物質を充填し極板にしたものです。正極・負極の両極板に使用されています。ペースト式極板は、極板が薄いため反応面積を増やしやすく、大電流放電用の鉛蓄電池に適しています。

クラッド式極板

 ガラス繊維を編み上げたチューブの中に鉛合金の芯を通し、その間に活物質を充填し極板にしたものです。クラッド式極板では正極板の脱落等の劣化が発生しにくいことから、正極板にクラッド式、負極板にペースト式という構成で、長寿命タイプの鉛蓄電池に使用されています。

 上記の他に、純鉛板の表面に細い縦みぞを多数刻むことで表面積大きくし、その表面を酸化させ活物質とした「チュードル式極板」がありますが、極板全体が鉛でできており、極板重量が重くなることから現在はほとんど使用されていません。

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